帝王切開の流れ

妊娠中、ほとんどの人が自然分娩を想定していると思います。しかし、今では約5人に1人は帝王切開で出産しています。

帝王切開で出産することになった場合、どのように出産が進むのでしょうか。

産院によって違う場合もありますし、痛みの感じ方や回復のスピードには個人差がありますが、帝王切開は大体このような感じで進むというのを知っているだけで不安が軽くなると思います。

帝王切開が決定されるまで

帝王切開には予定帝王切開と緊急帝王切開があります。医師が帝王切開が必要と判断すると患者と家族の同意を取り、帝王切開が決まります。

予定帝王切開

事前の検査などで自然分娩が難しいと判断された場合に、手術の予定を組んで行う帝王切開です。

主に以下の場合に予定帝王切開を行います。

  • 逆子
  • 多胎妊娠
  • 児頭骨盤不均衡
  • 前置胎盤
  • 子宮筋腫
  • 前回帝王切開
  • 高齢出産

緊急帝王切開

妊娠中もしくは分娩中にお母さんや赤ちゃんが危険な状態になり、緊急で帝王切開の手術を行うことです。

主に以下の場合に緊急帝王切開を行います。

  • 胎児機能不全
  • 常位胎盤早期剥離
  • 妊娠高血圧症候群
  • 微弱陣痛
  • 遷延分娩
  • 回旋異常

入院から手術当日まで

予定帝王切開の場合、陣痛が起こる前で赤ちゃんが十分に大きくなっている37週~38週に手術日を設定します。そして手術日の前日に入院するケースが多いです。

入院すると心電図の検査や血液検査を行います。赤ちゃんの状態もチェックします。切開する場所の除毛も行われます。そして夕食を取ると、その後手術に備えて絶食になります。

手術当日は浣腸をし、シャワーを浴びると点滴が開始され、血管が確保されます。手術着に着替え、手術に呼ばれるのを待ちます。

手術開始から終了まで

手術台に上がると全裸になります。尿道カテーテルをつけ、血圧計と心電図計がつけられます。

背中に麻酔薬を注入します。手術台の上で横向きになり背中を丸めた状態で注射をします。お腹が大きい状態ではつらい姿勢ですが、すぐに終わります。注射の痛みもさほどありません。帝王切開の場合、半身麻酔の場合が多いので、意識はあり、医師や看護師と会話をしながら手術を行います。手術中に患者の好きな音楽を流してくれる産院もあります。

仰向けになり、麻酔が効いてくるのを待ちながら、切開する部分の消毒をします。かなり広範囲を消毒します。

麻酔が効いていることを確かめたら切開をします。縦に切開する場合と横に切開する場合があります。最近では手術痕が目立たないように横に切開することが多いですが、緊急の場合など縦に切開することがあります。

切開をしたら赤ちゃんを取り出します。取り出す際、先生が赤ちゃんを引っ張ったり、お腹を押したりしますので、お母さんもお腹に力を入れます。赤ちゃんが生まれると見せてもらい、赤ちゃんは別室へ運ばれます。お母さんは胎盤を取り出し、子宮内をきれいにして縫合します。

手術は1時間程度で終了します。

手術終了から退院まで

手術後

手術が終わると、病室へ戻されます。手術当日はほとんど動くことはできません。尿道カテーテルと点滴もつながったままです。夜も頻繁に看護師が様子を見にきます。

翌日

尿道カテーテルが抜かれ、自分でトイレに行きます。点滴はつながったままです。もちろんお腹は痛いですし、しばらく寝た状態だったので、立つ時に立ちくらみがしたり、気分が悪くなったりします。看護師さんにサポートしてもらいながらトイレに行きます。手術前日の夜からの絶食が終わります。初めはお粥からですが、久しぶりの食事なのでとてもおいしく食べられます。

翌々日

点滴が取れます。点滴がなくなると動きやすくなりますが、お腹が痛くて普通には歩けません。お腹をかばうような姿勢でゆっくり歩きます。点滴がなくなるとシャワーもできます。

5~6日後

お腹の痛みも軽くなり、普通に歩けるようになります。

7~10日後

異常がなければ退院できます。

参考

【帝王切開のことが全てわかる!】出産の流れからリスク、術後の痛みや食事まで徹底解説! |WELQ [ウェルク]

帝王切開ナビ

2016/11/24 更新

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